マレーシアで初ラマダン&ハリラヤ <中編>               ~ラマダン・バザール

前回にも触れた、ラマダン中の食べ物について。

ラマダン中、各地で見かけるようになるのがラマダン・バザールです。

日中食事ができない≒日が出ていない間は食事をしてよい、ということなので、

夜しっかり食べて、ラマダン中の方が太るという人もいるらしいです。

 

マレーシアの渋谷と呼ばれている、ブキッビンタン

交差点付近にも、バザール=市場ができていました。

奥に小さくいくつか見えている青いテントがそうです。

ブキッビンタンのバザールはかなり小規模なもの。

ほかにもバザールに行ったのですが、実は5月上旬にスマホを落としてしまい、その頃の写真がうまくバックアップできておらず、こんな写真しかなかったw

この交差点の写真は、マック前の横断歩道がマックのポテトになり、話題になっていた時に撮影したもので、

バザールより横断歩道の写真になっちゃってる次第w

 

ラマダン・バザールの営業時間は?

このラマダン・バザール、夜市みたいなもので、みんな日没後に繰り出すのかと思いきや、

だいたい4時ぐらいにオープンして、8時ぐらいに閉まってしまいます。

要は、その場で食べるのではなく、買って帰って家で食べるのだそうです。

というのも、どうやらイスラム教のお祈り時間と関係あるようで、

一日5回、夜明け前、正午、午後、日没後、就寝前、お祈りをするそうなのですが、

日没後というのが、マレーシアではだいたい7時~7時半前後。

就寝前というのが、本来8時半ぐらいのようなのです。

正確な時間は、太陽の動きによって日々変わりますが、

この時間帯には街中のモスクからアザーンと呼ばれる独特の音声が流されます。

毎日、きっちりこの時間にやってるわけではなく、

忙しい日は時間をずらしたり、日没後と就寝前などをまとめてやったりするそうなのですが、

ラマダン中は普段以上にお祈りをていねいに行ったりするので、

社会人は仕事が終わって帰宅してから慌ただしくなるため、

バザールで買ってきたもので済ませるんだとか。

 

ラマダン・バザールって売ってるもの

バザールではどんなものを売っているのか。

私はローカルのお友だちに、TTDIというところの比較的大きいバザールに連れて行ってもらいました。

屋台がたくさん出ていて、辺り一帯に美味しそうなにおい~。

昨年はコロナの影響で、バザールが制限されていた分、

今年は特にすごい人でにぎわっていると聞いていましたが、

私たちが出かけたのがラマダン終了に近い日だったので、

中にはハリラヤに備え早めに田舎に帰省する人もいるとかで、

そんなに混み合ってはいませんでした。

どんな雰囲気か動画も撮っていたのだけど、ケータイ紛失でなくしてしまいました(泣)

でも、買って帰ったものをご紹介しましょう!

必ずしもこの時期にしか買えないものというわけでは

ないようですが、伝統的なマレーシア料理だったり、

屋台では定番のものだそうです。

 

sata(サタ) 一番手前の三角のもの

トレンガヌ地方というところの伝統的な食べ物で、

魚のすり身をバナナなどの葉で包んで焼いたもの

otak otak(オタオタ) 細長い竹の包み

これも魚のすり身を葉に包んで焼いたものですが、

赤色で、ピリ辛なのが特徴

 

kuih sagu(クエサグ) 真ん中のお皿の赤いもの

タピオカ粉とローズシロップを煮て、冷やし固めたものに、

ココナッツの粉をまぶしたお菓子。厳密にはタピオカ粉ではなく、

ゴヤシの幹からとった、白色の米粒状のでんぷん「sago」を使うようです。

ちょっとプチプチした食感があることから、私の友だちの家では「魚の卵」と呼んでいたんだとか。

onde onde(オンデオンデ) 真ん中のお皿のクエサグの横の緑のもの

もち米粉で作ったお餅の中に、黒蜜を入れてゆで、ココナッツの粉をまぶしてあります。

緑色をしているのは、パンダンという葉の汁を加えているからです。

kuih bakar(クエバカー 一番奥のお皿の左側

この写真では少しわかりにくいけれど、花のような形をしています。

kuihというのがマレー語でお菓子のこと。クィとも発音するようです。

ココナッツミルクをたっぷり入れて蒸し焼きした?ような、重みのある感じの焼き菓子です。

これもパンダンが入っていて、少し緑色をしています。

murtabak(ムルタバ) 一番奥のお皿の右側

マレーシアのお好み焼きともいわれ、牛や鶏などのお肉と玉ねぎを炒めたものを

生地に置き、四角く折りたたむように仕上げたもの。

赤い玉ねぎの酢漬けと一緒に食べたりするようです。

tepung pelita(タプンプリタ) 右側の奥から二つ目の白いもの

バナナリーフの葉で作った容器に入った、ココナッツミルクのプリン。

上は白ですが実は二層になっていて、下はパンダンリーフで緑に着色されています。

優しい味で、一緒に行った友人は大好きならしく、

最初別の屋台で買っていたにもかかわらず、「こっちのメーカーの方が絶対おいしいはず」と

別の屋台の列に新たに並んでまで買って帰り、食べ比べてみたら、

確かに彼女のオススメの屋台の方がおいしかった~。

popia basah(ポピアバサ) 右一番奥のロール状のもの

単に「ポピア」ということも多いようで、マレーシア版生春巻きと呼ばれることもあるようです。

ベトナムの生春巻きというより、薄餅といった方が近い気がします。

野菜を巻いて、やや甘めのソースをかけて食べます。

 

甘いものが多めですが、ラマダン中は長時間の断食で胃腸が弱りがちなので、

甘いものから食事をスタートさせるのが定番なんだそうです。

(※紹介していない真ん中のお皿の両脇は、おまけでもらったりしたもの)

買ってきたのはごく一部なので、毎年いろいろ試してみたいです。

 

余談:お祈りと夜遊び?!

普段でも、ムスリムの子と夜出かける約束をすると、

お祈りの時間の関係で、夜8時ぐらいを指定されることもあります。

最初は暑い国だから仕事の後、シャワーをあびるのかな、と思ったりしてましたが、

仲良くなるにつれ、私が日本人だから遠慮したようですが、お祈りの関係なんだとわかってきました。

特に女性はお祈りの時は一度メイクもオフしないといけないので、いろいろ大変なようです。

ムスリムの人はお酒を飲むのもNGなので、男性だとシーシャ=水たばこをみんなで楽しんだり、

そのぐらいの時間から深夜までバドミントンやサッカーをしたり、

女性だとカフェ・ホッピングといってカフェのはしごを楽しんだりするみたいです。

また、アザーンについて、今の私の家はモスクが近くになくあまり聞こえないのですが、

うちに遊びに来たムスリムの子はYoutubeライブ配信を利用していました。

その場でお祈りをしなくても、聞くと安らぐみたいで、なるほど~と思いました。